UQmobileは2023年6月から新料金プランに移行になり、従来よりも少し複雑になりましたが個人的には「改良」ともいえる内容だったので、契約してみてわかった強みを含めて紹介します。
UQmobileの料金プランは3つ
UQmobileの料金プランは下記3つに分かれています。それぞれ全く毛色の異なるプランなので、契約する前に中身を理解しておきましょう。
プラン
- トクトクプラン
- コミコミプラン
- ミニミニプラン
トクトクプラン
トクトクプランの特徴
- 1GBを境に料金が変わる
- データ通信の節約モード非対応
- データ通信15GB超えたら通信速度1Mbps
- データ容量繰り越し可能
トクトクプランはステップアップ方式で月額料金が決まる料金プランです。最低維持費は1GBまでは990円/月で15GBまでは2,178円/月と大きく記載されていますが、これは各種割引を最大限に適用した後の数字であることにはご注意ください。
実際には各種割引を適用できない場合は下表のように基本使用料金は3,465円で、データ通信量を1GB未満に抑えると-1,188円の割引が入って2,278円になります。
データ通信量 | 1GB未満 | 1GB越え(高速通信は15GBまで) |
基本使用料 | 3,465円 | 3,465円 |
通信量1GB未満割 | -1,188円 | - |
合計 | 2,278円 | 3,465円 |
正直、上記維持費は高いと言わざるを得ないでしょう。1GBで2,278円は格安SIMで1,000円出せば3GBはデータ通信できる時代にそぐわない料金だと思います。1GBを超えると15GBまで3,465円で高速通信できますが、これもLINEMOやahamoなら20GBで3,000円未満で利用できるので割高です。
因みに1GBを超えないように「節約モード」を使えば安心と思ったのですが、トクトクプランは節約モードの対象外です。なので、常時高速通信モードで使うことになります。
公式サイトやCMなどで最低料金990円から使えると言っているのは「自宅セット割」と「auPAYカードお支払割」による割引適用後の維持費です。それぞれの割引をフル適用することでやっと通信量に見合った価格と言える水準になります。
データ通信量 | 1GB未満 | 1GB越え(高速通信は15GBまで) |
基本使用料 | 3,465円 | 3,465円 |
通信量1GB未満割 | -1,188円 | ー |
自宅セット割 | -1,100円 | -1,100円 |
auPAYカードお支払割 | -187円 | -187円 |
合計 | 990円 | 2,178円 |
自宅セット割はauひかりやBIGLOBE光、コミファ光など特定の自宅ネット回線か、auでんき契約と紐づければ適用できます。auでんきなら簡単に切り変え可能なので自宅セット割を適用する敷居は低いと言えますが、今後の燃料費高騰などからあんまりおすすめできない選択肢です。ならばいっそのこと自宅ネット回線をauひかりやBIGLOBE光などに乗り換えることをおすすめします。特に、BIGLOBE光ならばNTT系回線との光コラボレーションで工事不要で乗り換え可能なパターンがあるので、気軽に乗り換えられる人もいそうです。
本プランの割引適用前の基本使用料は3,465円/月です。データ通信量が1GB未満の場合は-1,188円の割引が入り2,277円の維持費となります。
auPAYお支払割に関しては、UQmobileの支払先をクレジットカードの「auPAYカード」に設定するだけで良いのでそこまで難しくないでしょう。auPAYカードは基本還元率1%でPontaポイントが還元されるので楽天カードに並ぶポイ活カードです。Mastercardブランドで発行すればコストコでも使えるので持っておいて損は無いのでしょう。
自宅セット割が適用できない場合も、家族セット割を組めば-550円の割引が適用されます。1人で2回線契約してもOKです。
データ通信量 | 1GB未満 | 1GB越え(高速通信は15GBまで) |
基本使用料 | 3,465円 | 3,465円 |
通信量1GB未満割 | -1,188円 | ー |
家族セット割 | -550円 | -550円 |
auPAYカードお支払割 | -187円 | -187円 |
合計 | 1,540円 | 2,728円 |
ただ、1GBでも1,540円で1GB越え~15GBで2,728円とLINEMOやahamoに完敗と言える料金になってしまいます。UQmobileはショップ対応してもらえるので単純には比較できませんが、せっかくなら自宅セット割を適用させたいですね。
コミコミプラン
トクトクプランの特徴
- データ通信20GBと通話定額10分/回のセットプラン
- 料金割引サービスなしで3,278円/月で使える
- データ通信の節約モード非対応
- データ通信20GB超えたら通信速度1Mbps
- データ容量繰り越し可能
コミコミプランはシンプルでahamoやLINEMOのスマホプランに対抗するような内容です。トクトクプランと違って自宅セット割やauPAYお支払割、家族セット割が存在せず、シンプルに3,278円/月の月額料金です。データ通信容量は20GBかつ通話定額10分/回が付いてくるので完全にahamoを意識していますね。ahamoはデータ通信容量が20GBで月額利用料が2,980円ですが通話定額が5分/回無料と短いのでUQmobileのコミコミプラントの料金差はそこで出ているのでしょう。
下表のとおり、各種割引に影響されず3,278円で利用できます。トクトクプランで自宅セット割などを適用しない状態で契約するならば、コミコミプランを契約したほうがお得と言えるでしょう。
データ通信量 | 20GB(通話定額10分/回無料) |
基本使用料 | 3,278円 |
通信量1GB未満割 | ー |
自宅セット割 | ー |
家族セット割 | ー |
auPAYカードお支払割 | ー |
合計 | 3,278円 |
余ったデータ通信量は翌月に繰り越せるのもうれしいポイントです。例えば今月10GBしか使わなかった場合は来月に20GB+10GB=30GB使える計算になります。
本プランも「節約モード」が使えないので注意しましょう。
ミニミニプラン
トクトクプランの特徴
- データ通信の節約モード対応
- データ通信20GB超えたら通信速度300Kbps
- データ容量繰り越し可能
個人的にUQmobileで一番熱いと思ってるのがこの「ミニミニプラン」です。なんと各種割引を適用すれば4GBのデータ通信量を1,078円で使えてしまいます。MVNOの格安SIMに肉薄する料金なので凄いです。ただ、割引を適用できない場合は基本使用料が2,365円なので全く持っておすすめできません。あくまで各種割引を適用できる場合のみおすすめします。
新プランで唯一データ通信節約モードに対応しているのもGOOD!
最低維持費の1,078円で維持するには下表の通り「自宅セット割」と「auPAYカードお支払割」を適用しなければなりません。
データ通信量 | 1GB未満 |
基本使用料 | 2,365円 |
自宅セット割 | -1,100円 |
auPAYカードお支払割 | -187円 |
合計 | 1,078円 |
また、自宅セット割の代わりに家族セット割を適用することも可能ですが、やはり割高な印象になってしまいます。
データ通信量 | 1GB未満 |
基本使用料 | 2,365円 |
家族セット割 | -550円 |
auPAYカードお支払割 | -187円 |
合計 | 1,628円 |
なので、本プランもトクトクプランと同様に「自宅セット割」と「auPAYカードお支払割」を適用できる方におすすめなプランです。それでいて、4GBもあれば十分というのであればなおさら適したプラント言えるでしょう。
トクトクプランの登場により契約特典が受けやすくなった
UQmobileは量販店やネットで案件情報を見るとmnp契約で2万円キャッシュバックや端末料金割引というのが目立ちます。これを適用するには、旧プラン(繰り越しプランS,M,L)では初月のみ大容量通信プラン(M or Lプラン)に入らなくてはならないことがほとんどで、小容量(Sプラン)で良い人にとっては契約変更の手間や余計な料金発生により損することがありました。
ですが、新プランに移行してからは「トクトクプラン」か「コミコミプラン」を契約すればOKという条件を掲げる販売店がほとんどのため、フルで割引を適用できる人は「トクトクプラン」を契約すればいきなり990円/月で維持できるプランを契約できるようになりました。
なので、新プランの登場により従来よりも簡単かつお得にmnp特典を受けることが出来るようになりました。
増量オプションⅡは7か月無料なので契約推奨
UQmobileを契約する際にほとんどの場合「増量オプションⅡ」の契約をおすすめされるかと思います。mnp契約による割引適用の条件として契約必須としている店舗も多々あります。
では増量オプションって何?っていうと月額550円支払うことで各プランのデータ通信量を増量しますよというものです。
具体的にどれだけ増量されるかというと、下表の内容になります。
プラン | コミコミプラン | トクトクプラン | ミニミニプラン |
増量後データ容量 | 25GB | 20GB | 6GB |
増量データ量 | +5GB | +5GB | +2GB |
データ通信容量が足りなくなってからチャージするよりも圧倒的に安価ですし、7か月間無料なので無料期間だけでもつけておくと安心です。ただし、無料期間が過ぎると550円/月の料金が発生するので使わない場合は忘れずにオプション解約しましょう。
その他主なオプション類
その他主なオプション例としては通話関連とauスマートパスプレミアム、保証サービスが挙げられます。
正直保証サービスは契約不要かと思っていて、まだ電子機器を扱いなれていないお子さんに持たせるなど壊れる可能性が高いならばつける価値はあると思いますが、滅多に壊さない方はつけない方がお得かと思います。不安ならば別途外部のスマホ保険を外部で契約するのがおすすめです。
通話オプションに関しては下表の料金となっており、5分か10分/回定額プランと、月間累計60分までは定額のプランがあります。
プラン | 通話放題ライト | 通話放題 | 通話パック(60分/月) |
通話時間 | 5分/回 | 10分/回 | 60分/月 |
月額料金 | 880円 | 1,980円 | 550円 |
通話定額プランに関しては完全に各個人の利用状況に応じて決めるべきですが、LINE電話が普及しているのでほとんどはそれで事足るかと思います。また、通話放題は1,980円と結構な額ですので、通話品質が若干劣りますが楽天モバイルとのデュアルSIM運用がおすすめと言えそうです。楽天モバイルはこちらのページで解説している通り、基本使用料990円のプランで24時間通話無料が付いてくるのでお得です。ただし、通話は通常の電話とは異なり楽天LINKアプリを経由することになる関係で通話品質は劣ります。なので、ビジネス用途には向かないことはご承知願います。
auスマートパスプレミアムはこちらのページにある通り、クーポンが貰えたりTOHOシネマで毎週月曜日に安価に映画を見れたりするので、そういったところにメリットを感じる場合は入会をおすすめします。
まとめ
UQmobileの新料金プランは個人的に魅力的で従来よりも改善したと言える内容でした。特にトクトクプランとミニミニプランが優秀で、各種割引を適用できるのであれば格安SIMクラスの料金で快適なスマホ回線を実現できます。
逆に、各種割引を適用できない場合は高価な維持費を払うことになるので全くおすすめできません。割引適用の環境が整ってなくても今の時代かんたんに光回線や電気プランの変更ができるので、条件達成の敷居は高くないでしょう。